コンシーラーは少ない量で肌トラブルをカバーしたり、ガツンと明るく立体感を出したりできる万能アイテムです。
最近はファンデーションの量を減らして、コンシーラーをうまく使うことでお肌を自然に綺麗に見せるメイクが主流になってきていますね。
ひとことにコンシーラーと言っても、形状や色の種類が豊富に出回っていてどれを選んでいいのか、迷ってしまいませんか?
今回は、長年肌の状態やお悩みに合わせてメイクの個別指導をしてきた経験から、コンシーラーを選ぶ時の4つの視点と用途別に最適なコンシーラーをご紹介します。
1.コンシーラーの選び方~4つの視点
視点1 使う場所の広さによって質感や形状を選ぶ
コンシーラーはカバー力の高いアイテムですが、一様にカバー力の高い物を使ってしまうとベタ塗りになってしまいます。使いたい場所に合わせたアイテムの選択が必要です。
コンシーラー選び1つ目の視点は「使いたい場所の広さによって、質感の硬さを選ぶ」
- ポイントのシミのカバーや口角などの様に線を引きたい場合は、スティックタイプや鉛筆タイプなどの質感が硬いものが、カバー力が高く、向いています。
- 広い面に点在するシミなどを目立ちにくくする場合は、筆ペンタイプやクリームタイプなどの質感が柔らかいものが向いています。
視点2 使う場所の皮膚の薄さ・乾燥度によって質感や形状を選ぶ
アイテムの硬さに反比例するように、肌への馴染みやすさも形状により異なります。
乾燥しやすい方は肌に馴染みやすいかどうかは特に重要です。
また同じ人の顔の中であっても、目周りと頬とでは肌の厚みや乾燥度が大きく異なります。
コンシーラー選び2つ目の視点は「使う場所の皮膚の薄さや状態によって、質感の硬さを選ぶ」
- 肉厚の頬や顎であれば、こっくりとした重めのコンシーラーでも綺麗にのります。
- 皮膚が薄く、乾燥もしやすい目周りには伸びが良く肌に馴染みやすいコンシーラーの方が安心です。
視点3 使用する目的によって色の明るさを選ぶ
コンシーラー選びの3つ目の視点では大きく2つにわけ、コンシーラーを肌色のトラブルをカバーするために使用するのか、明るさを出して目立たせるために使用するのか、「使用する目的によって色の明るさを選び」ます。
- 鼻を高くしたい、口角を挙げたい、など明るさを作り光を集める目的で使用する場合は、肌色よりも明るめのコンシーラーを選択。
- シミやクマなど肌色のお悩みをカバーするために使用される場合は、それ以外を選択します。
-4 解決したいお悩みによって色味を選ぶ
-3でそれ以外を選択した場合は、4つ目のコンシーラー選びの視点として「解決したい肌色のお悩みに合わせた色を選択」します。
- シミ、そばかす、ニキビ跡、茶クマなど、茶色や黒色のお悩みは、肌色の濃い色やオレンジ系の色。
- 青クマや口周りのくすみなど青っぽいお悩みには、ピンク系の色。
- 頬の赤みや赤いニキビ跡など赤っぽいお悩みには、黄色系の色。を選択してみてください。
2.コンシーラーの種類を紹介します
コンシーラーの種類を形状と色別にまとめておきます。
ご紹介しているアイテムは実際に使ってみた私のおススメですの参考にしてみてください。
-1コンシーラーの形状の種類
コンシーラーには様々な形状のものがありますが、大きく分けて①スティックタイプ②パレットタイプ③クリームタイプ④筆ペンタイプ⑤鉛筆タイプの5種類。
①スティックタイプ
<アイテム例>
ベアミネラル ベアプロ フル カバレッジ コンシーラー 全5色(3600円+税)
<形状>
そのまま肌へ直接塗るように使えるので、道具を使いたくない方には便利。
<質感>
クレヨンのように硬く、肌の上にピタッと定着します。
<使用に向いている場所>
ポイントのシミなど狙った場所をやしっかりとカバーしたい場所、向いています。
<注意点>
カバー力があるため、頬全体など広い面に使うと、透明感が損なわれます。
法令線や目周りなど動きの多い場所はよれやすいものもあります。
②パレットタイプ
<アイテム例>
ETVOS ミネラルコンシーラーパレット 全1種 (4500円+税)
<形状>
こちらも固形タイプの定番です。何色かセットで入っているため、1つ持っておくと、お顔の中の用途に合わせて使い分けができます。
<質感>
スティックタイプと同様に硬めのもの(粉体が多め)~少し粘り気があり口紅のようなもの(油分が多め)まであります。どちらも肌へピタッと定着します。
<使用に向いている場所>
硬めのものはポイントのシミやニキビ跡などをカバーするのに向いています。粘り気のあるものは柔らかいため、口周りや目周りなども使いやすいです。
<注意点>
カバー力があるため頬全体など広い面に使用すると、透明感が損なわれます。
硬めのものはスティックタイプと同様に動く場所につけるとよれたり、乾燥したり崩れの原因になることがあります。
粘り気のあるものは皮膚が薄い方には重く感じ、時間がたつと乾燥する場合があります。
③筆ペンタイプ
<アイテム例>
資生堂 シアーアイゾーンコレクター 全4色 (3600円+税)
<形状>
ペン先と逆の部分をカチカチと押したり回したりすることで、ペン先にコンシーラーが補充され、そのまま肌へ直接使用することができます。
<質感>
液状で緩め、肌の上で滑りやすいのが特徴です。水っぽく軽い物(水分が多い)から、やや粘り気があるもの(油分が多い)まであります。
<使用に向いている場所>
点在するシミやそばかすなど広い面積で使いたい時に便利です。また、法令線や目周りなども比較的使いやすいです。
<注意点>
水っぽく肌への伸びはよいですが、中には水分が蒸発し粉っぽさが残って感想を感じてしまうものもあります
④クリームタイプ
<アイテム例>
ラディアントクリーミーコンシーラー 全11色 3600円+税
<形状>
形はチューブ状からリップグロスのような形のものまで様々です。
<質感>
筆ペンタイプと同じくですが、液状で緩めで肌の上で滑りやすいのが特徴です。筆ペンタイプよりはやや粘り気がある(油分が多い)傾向です。
<使用に向いている場所>
肌に馴染みやすく、乾燥は比較的しにくいため、法令線や目周りなども使いやすいです。
<注意点>
粘り気が強い物はやや重く感じることがあります。少しの量で伸びが良いので、つけすぎに注意が必要です。
⑤鉛筆タイプ
<アイテム>
shuuemura カバークレヨン 全3色 (3,000円+税)
<形状>
鉛筆の様に描いて使います。
<質感>
水気はなく、硬めですが、細いクレヨンの様に少しを周りをぼかすことができます。
<使用に向いている場所>
芯が細く硬いので、狙ったところにピタッとのせることができます。鼻の下の赤みやニキビ跡など色の濃いトラブルのカバーに向いています。また口角などはっきりと角度を強調したい時にも使いやすいです。
<注意点>
広い面には向きません。
-2 コンシーラーの色の種類
コンシーラーの色を整理すると、(1)色の明るさと(2)色味に分けて考えることができます。
(1)コンシーラーの色の明るさ
①肌色よりも明るい
CANMAKE ハイライトリタッチコンシーラーUV ライトピンクヴェージュ (580円+税)
<効果>
人に寄って異なりますが、明るい色は広く、前に出て(高く・ふっくら)見せる効果があります。
・明るく見せたい場所(頬、額、顎、目尻、口角、上瞼など)
・広く見せたい場所(額、顎、頬など)
・高く見せたい・ふっくら見せたい場所(鼻筋、頬、顎など)
<注意点>
肌の暗い色のお悩み(くま・シミ)には向きません。
②肌色〜肌色よりも暗い
KATE スティックコンシーラー ナチュラルベージュ (800円+税)
<効果>
肌の暗い色のお悩み(くま・シミ・そばかす・ニキビ跡)を目立ちにくくします。
筋肉や骨が張って目立つ部分(眉山の上など)を目立ちにくくします。
<注意点>
肌の色よりも暗すぎると、かえって目立つことがあります。その場合は、上から①肌色より明るいコンシーラーを上から重ねて馴染ませます。
(2)コンシーラーの色味
①オレンジ・ピンク系
<アイテム例>
M・A・C プレッププライムハイライター ブライトフォーキャスト (3,200円+税)
<効果>
肌の青っぽい色のお悩み(青くま)や茶色っぽいお悩み(茶くまやシミ)を目立ちにくくします。
<注意点>
もとの肌色が白い方の場合、肌の色よりも塗った場所が暗くなる可能性があります。その場合は、上から①肌色より明るいコンシーラーを上から重ねて馴染ませます。
②イエロー系
THREE アドバンスドスムージングコンシーラー YE (3,500円+税)
<効果>
肌の赤みをおさえたり、赤っぽいニキビ跡を目立ちにくくしてくれます。
<注意点>
乗せすぎると肌色が白っぽくなりすぎる場合があります。
3.コンシーラー選びで失敗しない5つの見極めポイント
-1 形状で予測する
例えば、筆ペンタイプとスティックタイプを比べてみると、筆ペンタイプの方が液状で柔らかくスティックタイプの方が固形で硬くてしっかりしています。
中身の状態に伴って、容器や形状が決まっているからです。
これって文房具に例えてみると、まさに筆ペンとクレヨンの違いと同じ。
筆ペンタイプの方がさらさらと流れるように描けるのに対し、スティックタイプの方がクレヨンの様にペタッと描いたところに確実に厚く色がつくように出来ています。
化粧品だからと言って難しく考えずに、身の回りの文房具と同じように、発色しやすいのか?定着しやすいのか?と考えていただくと想像しやすくなりますよ。
-2 実際に馴染ませたときの肌への残り方を見る
「緩いコンシーラーなら乾燥しにくい」「ケースに入った硬いコンシーラーは肌に馴染みづらい」など形状によって質感の予測はつきますが、各コスメの成分や処方によって実際の使いやすさは異なります。
私が「使いやすい」と判断する基準は、指で馴染ませた際の肌への残り方です。
使いやすいコンシーラーの場合、左のように肌のキメが目立ちにくくなるのに対し、使いづらいコンシーラーは粉体が肌表面の上に浮いてキメを強調して見せてしまっています。
購入の際は必ず、テスターで試してみてくださいね。
-3 自分の肌質を見極める
肌質というのは乾燥しやすいかどうかも然り、お一人の顔の中であっても頬と目周りでは皮膚の厚みが異なるため、最適なコンシ―ラ―の形状も変わってきます。
口や目周りなど、乾燥しやすいとわかっている場所や動きやすい場所には予め柔らかめのコンシーラーを選択するようにしましょう。
-4 自分の肌色を見極める
色の明るさを選ぶとき、忘れてはいけないことは、コンシーラーを塗る場所は白い紙の上ではなく、肌の上だということです。
自分の肌色に対して、明るいのか暗いのか、黄味なのかピンク味があるのか、という視点で見てください。
また、手の甲とお顔の色とも違いますので、是非カウンターでお試しされることをお勧めします!
-5 カバーしたい肌トラブルの色を見極める
誰でも肌を明るく見せたいと思うものです。
しかし、肌の上の暗い肌悩み(シミやそばかす、くま、ニキビ跡など)に対して、先に明るめのコンシーラーを使ってしまうと、カバーしきれず暗く濁り、むしろ目立ってしまうことがあるのです。
シミ、そばかす、くま、ニキビ跡などの肌色のお悩みに対しては、必ず先に「暗めのコンシーラー」でカバーし、明るさが足りない場合にのみ「明るいコンシーラー」で馴染ませるようにしてください。
まとめ 最適なコンシーラーを選べるようになるとお肌はもっと自然に綺麗になる
いかがでしたでしょうか。
今回は、コンシーラーの種類の特徴とともに、
コンシーラーを選ぶ際の4つの視点と最適なコンシーラーを選ぶための5つのポイントをご紹介しました。
コンシーラーを使う場所から、最適なアイテムを見つけてくださいね!
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