メイクレッスン・スキンケアレッスンをしていてどんな肌になりたいですか?と伺うと、ほとんどの方から出てくるのが「透明感」というキーワード。
透き通るようなお肌って憧れますよね?
今回は、長年メイクやスキンケアの講師をしてきた経験から透明感のある肌になる方法をご紹介します。
1.肌に透明感がない主な原因3つ
もしご自分の肌を見て「透明感」が感じられないとしたら、まずはその原因を探る必要があります。素肌の透明感がでない原因は、大きく分けて以下の3つです。
①メラニン過剰
②血色の過不足
③水分不足
肌に透明感がない原因①メラニン過剰
肌の茶色っぽいくすみはこれが原因です。
そもそも、「肌色は何の色か?」というと、肌の内部にあるメラニン(黒色や黄色)と肌内部に流れる血液(ヘモグロビン)が目の中で混ざって見える色です。
肌の表面が「肌色」をしているわけではないんですね!
(補足)
メラニンには黒色人種が多く持つ黒~褐色をした「ユーメラニン」と白色人種が多く持つ黄~赤色系の色をした「フェオメラニン」とがあり、その配分によって人種の肌色の違いがあり、個人によっても遺伝的に肌色がある程度決まっています。黄色人種 は「ユーメラニン」と「フェオメラニン」両方をもっています。
ベースとして誰でもメラニンを持っていると言うことです。
しかし、何らかの要因※によって、メラニンが過剰に生成されることがあり、
さらにターンオーバーによって通常還元されるはずのメラニン色素がそのまま肌内部に留まってしまった場合、シミやソバカスとなって、周りの肌色よりも暗く見えてしまう事があるのです。
点のシミの場合は肌の透明感にはさほど影響はありませんが、点が連なり帯のように肌よりも暗い部分が広がるあると、透明感がないと感じるようになります。
※メラニンが過剰に生成される何らかの要因の一番有名なものが紫外線です。それ以外にも、目の周りなど肌を強くこする事(摩擦)による色素沈着や肝斑のようにホルモンの影響がきっかけになることもあります。
肌に透明感がない原因②血色の過不足
肌の赤み、もしくは青っぽいくすみはこれが原因です。
メラニンと並んで、肌色を決める色素である血液(ヘモグロビン)の赤色。肌の内部、真皮と呼ばれる部分には毛細血管がはりめぐらされていて、隅々までこの赤色の影響を受けています。
透明感のある肌色には血色が不可欠。しかし、睡眠不足やストレス、冷えなどで肌の中の毛細血管が収縮してしまうと、流れる血液の量自体が減少して、顔は青冷めていきます。
この青さが強くなると肌はくすみ、透明感を損なってしまうのです。
一方で、血色がよすぎる場合にも肌の透明感は損なわれます。
先に申し上げたように、肌色はメラニンと血液の色です。メラニンと同様、血色も強くありすぎると、その部分はほかの肌よりも主張し暗く感じることがあるのです。
肌の赤みの要因は、摩擦や日焼けなどによる炎症の他にも、興奮・緊張などのストレスなど一時的なものから、毛細血管が表皮近くまで発達していることによる慢性的なものまであります。
また、血行が良いように見えても冷えのぼせのように全身の血行不良が起因している場合もあります。
肌の透明感がでない原因③水分不足
肌の灰みがかったくすみはこれが原因です。
肌の色はメラニンと血液の色であるとお伝えしましたが、実はこの2つ以外にもう一つ影響を受けているものがあります。それが角質層の水分量です。
先述したように、光が肌に入り込み、メラニンや血液に反射して、目の中にはいることで「肌色」と認識します。
この過程の中で2回通過するのが肌の表面にある角質層です。
この部分はメラニンもなく本来透明のフィルターのようなものです。しかし、この部分の水分量が少ない状態=乾燥している状態だとどうでしょうか。
ガサガサのかかとを想像してもらうとわかりやすいかと思います。白く、すりガラスのように光を通さなくなるんです。
そうすると、目に見える肌色はグレーがかったような艶のないくすんだ肌に見えてしまいます。
2、スキンケアで透明感のある肌になる方法
-1メラニン過剰が原因の場合
①摩擦しないように気を付ける
案外自分の手の摩擦によってシミをつくっている方もいらっしゃいます。目の周りの色素沈着はまさにそうです。花粉の季節などかゆみがあるとかきたくなりますが、透明感のためにぐっとこらえて目頭を垂直に押さえる程度にしてくださいね。
②美白アイテムを継続的に使用する
夏になると美白ラインの化粧品や美白に特化した美容液などのアイテムが出てきますね。ですが、美白化粧品の効果を感じるには、正しい使い方で、かつ半年から年単位での継続使用が必要なものが多いです。もし、気に入った美白アイテムがあれば、通年通して試してみられるといいかもしれません。
ただし、「これさえ塗れば!」ということではなく、基本的なスキンケアの考え方として、洗顔、化粧水、乳液、クリームなど順を追って毎日心地よくスキンケアをすることで本来肌が綺麗になろうとする力、ターンオーバーが整います。
また、美白化粧品自体が肌に合わない場合は逆効果になる場合もありますので、真剣にスキンケアを見直すなら、一度美容のプロ(固定したBAさんや信頼できる化粧品店、エステなど)に継続的に相談されるのがおススメです。
③飲み薬を飲む
ホルモンから起因する肝斑は、トラネキサム酸の服用で薄くなるケースがあります。こちらもある一定期間飲み続ける必要がありますので、気長に変化を楽しめるといいですね。
④これ以上無駄な日焼けをしないようにする
メラニンが生成するきっかけとして一番影響が大きいのはやはり紫外線です。
お洋服に出来たシミを落とすのは苦労しますよね。だから焼肉の時は大人でも飛んだ油がつかないように、エプロンをします。それと同じく、お肌もできたシミをなかったことにする方が大変です。
日頃からこまめに日焼止めを塗ったり、日差しが強い場所を避けたりするなど、これ以上メラニンが蓄積される原因を抑えると数年数十年先の透明感が手に入るかもしれません。
⑤美容医療に頼る
美白化粧品も年々開発が進んでいますが、出来たシミを素早く目立ちにくくするには、レーザーやフォトフェイシャルの様に医療に頼るのもありかと思います。シミやソバカスがどうしても気になってストレスになるようであれば、信頼の出来るお医者様に一度相談してみてはいかがでしょうか。
-2血色の過不足が原因の場合
①全身の血行を良くする
顔色と言っても、全身はつながっています。顔が青っぽいのであれば顔の血行が悪い野はわかりますが、逆に顔だけが赤い場合も、頭に血が上り、下半身が冷えているような場合もあるんです。一見関係なさそうですが、ウォーキングや屈伸など、足腰を使った全身運動で改善も期待できることもありますよ。
②顔の筋肉を動かす
お顔の優しいマッサージもやり方によってはいいのですが、力加減をここに書くのは難しいです。それよりも簡単で確実なのは、顔の筋肉を意識的に動かすこと。
皮膚の下の筋肉には血管が走り、栄養を送り届けてくれています。その筋肉が上手く使えていないと、表情が硬くなるだけでなく、老廃物もたまりやすく、結果的に結構も悪くなってしまいがちです。
普段の生活の中で使われている顔の筋肉は約30%だけ、とも言われています。せめてその筋肉を全力で動かしてみてはいかがでしょうか。思い出し時で結構ですので、大きくと口をあけて動かしてみてください。「あ・い・う・え・お」など何でもいいです!
最近は首や肩の凝りから血行不良が起きている方も多いです。首や肩を温めたり、顔と首とのつなぎ目にある耳をもんだり引っ張ったり動かしてみるのも効果的ですよ。
③摩擦に気を付ける
肌をこすれば赤くなります。かゆみがありかいてしまう方は気が付いている場合もありますが、スキンケアやメイクの時に案外自分で摩擦してしまっている方も多いのです。綺麗になるための行為で肌を傷つけているのはとても残念ですよね。
顔は平面ではなく誰でも凹凸があります。ご自分のお顔に触れる際は、他人の肌に触れるつもりで必ずお顔の立体感にそって、手を丸く添えるように優しく触れてくださいね。
④医療に頼る
肌の赤みが強い方は、毛細血管が拡張しすぎている場合もあります。今はレーザーで治療できるようになっているそうですので、気になる方は一度お医者様に相談されてみてはいかがでしょうか。
-3水分不足が原因の場合
①浸透力の高い化粧品で保湿ケアを行う
表面が乾燥している肌は、ケアをしようにも最初は化粧品の浸透が悪いことがあります。そこでおすすめなのが、ブースターと呼ばれる導入液です。
その後の化粧品の浸透が高まりやすくなります。
ただし、保湿というのは化粧水などで水分を外から与えるということではなく、お肌の表面で水を保つ力=水分保持力を高めることが重要です。
そのためには水分だけでなくて、油分も同時に必要。
春~夏であっても、年中乳液やクリームを使うことが大切です。
各ブランドによって、基本のライン(化粧水→乳液→クリームというのような)や基本の用法用量があると思いますので、もし保湿が足りないように感じられる方は、一度その基本の流れに沿って化粧品を使うようにしてみてくださいね。
②過度な角質ケアを行わない
肌が灰みがかってくると、角質が厚く(角質肥厚)なっているように思って、角質をとるタイプのケアをしてしまいがちです。
しかし実際には、毎日メイクやクレンジングを行っている方で、角質肥厚が起こっていることは稀。むしろ肌が薄く、水分保持力が弱まっているためにくすんで見えていることも多いのです。
角質を必要以上にとるケアを繰り返していると、肌が薄く、また充分な水分を蓄えられない痩せた肌になってしまうこともありますので、どちらかといえば、①の様にしっかり保湿を行い、新しい肌を再生させることに集中してくださいね。
まとめ スキンケア次第で透明感のある肌はつくれる
いかがでしたでしょうか。
スキンケアで肌の透明感をつくる方法をは
- まず肌の透明感がでない原因を知ること
- 原因に合わせたスキンケアを行うこと
いずれの方法にしても、少し時間はかかるかもしれませんが、毎日の自分に合ったスキンケアで根本的に透明感を引き出していくことが、未来の肌の透明感に繋がります。
気長に楽しみながらできる、スキンケアを見つけてくださいね!
スキンケアよりも即効性のある、メイクの力で透明感のある肌になる方法は後日ご紹介しいたします!