年齢とともに、変化する女性の顔。
30歳を境に最初に変化するのが頬周りです。
にもかかわらず、20代と同じような「チークの入れ方」をしていると、頬骨を変に強調してしまったり、べたっと平面的なお顔になってしまったり・・・。
今回は、長年お顔の骨格分析とメイクの個人指導をしてきた経験から、骨格別の30代からのチークの入れ方をご紹介します。
1.30代からのお顔の変化とチークの役割
-1 30代からはチークがマストな理由
20代の頃と違い、お顔が変わってきたな・・と感じたら、まず変えるべきは「チークの入れ方」と言っても過言ではありません。
理由は20代後半を境に、顔の肉が減っていくからです。その最たる部分が頬周りなんですね。
10代20代、ムチムチとされていた方も徐々にお肉が減りすっきりとされていきますが、
それが進むと、30代以降必要以上にお肉が減り、逆に頬骨が張って感じらるようになる方が多いんです。
-2 血色だけじゃない!30代からのチークの役割
そこで、使っていただきたいのが「チーク」
チークは「血色」のためのに入れていらっしゃる方がほとんどかと思います。
しかし、チークにはもう一つ重要な役割があります。
それが「骨格を整える」役割。
実はチークの入れ方によっては、頬骨を凹ませて見せることも、逆にお肉があるようにふっくらと見せることもできるんです!
-3 30代からは知らなきゃ損する「チークの入れ方」
実際に骨を削ったり、注射で膨らませたりするのではなく、どのようにチークで骨格を整えるのかというと、「目の錯覚」を使います。
肌の上にチークをのせた場合、基本的にはチークを置いたところは「影」になります。
意外に感じられるかもしれませんが、このように白黒写真にすると分かりますね。
赤やピンクなど可愛らしい色であっても明暗だけ考えるとチークは影になることがほとんどなんです。(強いパールなどが入ってそれ自体が発光するような色など例外のものもあります)
一方で、チークの周りの部分はぐっと明るく引き立っているのが分かりますね。ここに「光」が生まれます。チークをすると顔が明るくなるのはこのためです。
また、チークの色を肌の上に置きある方向へ伸ばす(ぼかす)と、何もついていない肌へ向かって「影→光」のグラデーションになります。
30代以降、頬骨が出てきたと感じる方はこのチークの「光と影」の効果が必要です。
-4 30代の頬の張り方は大きく分けて2つのタイプがある
「頬骨が出てきた」と感じる方の中には大きく分けて2つのタイプがあります。
①頬骨が正面に出ているタイプ
丸く頬骨が前に飛び出しているタイプです。松田聖子さんや北川景子さんなど、可愛らしく華やかさのある印象になりますが、その下に出来る影が法令線と繋がるので気にされる方もいらっしゃいます。
②頬骨が側面に出ているタイプ
正面を向いた時にポコっと外側へ頬骨が飛び出しているタイプです。戸田恵梨香さんや黒木メイサさんなど、シャープでクールな印象の方が多い傾向です。アンジェリーナジョリーなど欧米人女性の方が多いタイプですね。
頬の上下にあるこめかみや頬下のくぼみとの段差が目立つため、フェイスラインが波打って見えるのが気になる方がいらっしゃいます。
①②それぞれのタイプ別のチークの入れ方を後ほどご紹介していきます。
2.チークを入れるときに用意するもの4選
-1パウダーチーク
今回はクリームチークではなくパウダーチークを使用します。(理由は後述しています)
色については、ふっくらさせたい方は明るめの色、引き締めたい方はやや暗めの色がおススメです。色味はご自身のパーソナルカラー(ベースx清濁)を御存知の方は参考にされると良いでしょう。
今回はこちらの色を使用します。
-2チークブラシ
チークブラシは毛が潤沢な、柔らかい物がおススメです。
ブラシの毛については粗光峰や細光峰と呼ばれる「ヤギ毛」位のコシがあると、どなたでも使いやすいと思います。
今回はこちらのブラシを使用します。
-3ティッシュペーパー
ブラシの中にチークをなじませるために使います。手の甲よりも綺麗に馴染みます。
-4鏡
顔全体がうつる鏡をご用意ください。
鏡をお探しの方はこちらの記事も参考にされてくださいね。
私が実際に使用しているおススメはこちらです。
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※上記の鏡を机の上に置いた時に位置が低く、斜め上から見下ろすようになる場合は、鏡の下に台を置いて、できるだけ目線が平行になる環境をつくりましょう。
3.[骨格別]30代からのチークの入れ方2つ
-1頬骨が前に出てきた方のチークの入れ方
頬骨が正面に張っている方は、その頬骨の半分の面積に斜めにチークで影を入れるのがポイントです。
①チークブラシを寝かせてパウダーチークの上に置き、細かく3回ほど左右に振る(両頬一気に仕上げる場合は、ブラシの両面に同じことをする)
②ティッシュの上にブラシを置いて、上から下へ一方方向に3回ほど動かす
③こめかみの下の頬骨から黒目外側の下と小鼻の横の交差点に向かって、2~3回引っ張る(丸い頬の出っ張りを斜めに切るようなイメージで)
④③で引いたライン上で、でっぱりが強いところにトントンと重ね付けをする(色はとりなおさない)
完成
頬の丸さが目立ちにくく、頬が収まってすっきりしました。
-2頬骨が横に出てきた方のチークの入れ方
頬骨が横に張り出している方は、張り出した部分の頬骨を横方向に切るように影を入れ、かつその部分から頬下の段差に向かってグラデーションをつくるのがポイントです。
①チークブラシを寝かせてパウダーチークの上に置き、細かく3回ほど左右振る(両頬一気に仕上げる場合は、ブラシの両面に同じことをする)
②ティッシュの上にブラシを置いて、上から下へ一方向に3回ほど動かす
③黒目の下と小鼻の横の交差点から、耳の穴くらいの方向へ2~3回引っ張る(頬骨の角度につられず、頬骨を横に跨ぐようなイメージで。)
④③で引いたライン上から(段差のある範囲だけ)段差に向かって縦方向にぼかす。(色はとりなおさない)
完成
頬骨による段差が目立ちにくくなりました。
4.30代からのチークを入れるときにやらないほうがいいこと
-1クリームチークを使うこと
クリームチークは、感覚的に指でつけられること、ほんのり自然な血色が演出ができることで人気ですね。
ただし、骨格に考慮して意図的にぼかすにはテクニックが必要。どの方向へどの程度ぼかすのかを頭の中で考える必要があるからです。
最初に申し上げたように、チークは血色のためだけでなく、頬の骨格を整えるためにも使用します。頬の凹凸に合わせて、自然なチークを入れるには実はチークブラシを使う方が簡単。
特に、20代までは頬に十分に肉があるため、何も考えずとも頬の中央にクリームチークを塗り込んでおけば可愛いのですが、30代以降(早い方では20代後半以降)頬周り脂肪が減り始め、
頬骨が目立ってくると、クリームチークの塗り方によってはかえって窪みが目立つことも。
30代からのパウダーチークの正しい使い方をマスターすれば、簡単に骨格が整いますし、自然な血色も同時に手に入りますよ。
-2付属のブラシを使うこと
自然な仕上がりを求めるなら、チークに付属のブラシではなく本格的なチークブラシを使用されることを絶対におススメします!(メイクが苦手であればあるほど)
チークに付属のブラシはあくまでオマケと考えていただいた方がいいです。
(例えるなら、アイスクリームについてくる木のスプーンみたいなもの。銀のスプーンの方が楽に美味しく食べられるでしょ?)
大きな違いは「毛の量」と「毛の質」
自然な頬に仕上げるためには、ボタッと色を置くのではなく、周りの肌につながるグラデーションが必要です。ブラシから少しずつ吐き出されるようにする必要があります。
そのために「毛の量」が必要なんですね。粉のふくみ方、吐き出され方が全く違ってきます。
また、質のあまりよろしくないブラシ(異常に硬かったり、毛先が太かったり)を使うとチクチクと刺激されて肌を傷める原因に。
特に付属のブラシは柄が短いので力加減が難しく、グリグリ塗り込んでしまうと、摩擦による頬のシミを悪化させる原因にもなりかねません!
30歳を超えたら、是非一本チークブラシを持っておくのがおすすめです。
-3チークブラシにパウダーをなじまさずにチークを入れ始めること
いくらチークブラシを使ってもとった色をそのまま肌に置くと、塊でついてしまいます。
30代を超えたら、「チーク塗ってます感」はNG!自然な血色を演出することが大切です。
めんどくさがって、ティッシュペーパーの上でよく馴染ませる工程を省くと、
「おてもやん」状態になってしまうことも!
必ず、色をとったらブラシの中に色をなじませてから、肌の上に置くようにしましょう。
左から右の様に、ブラシの中に馴染ませると、一見チークがなくなってしまったように見えるのですが、ちゃんとブラシの中に含まれていますので、この位で絶妙なグラデーションが作れます。
薄いと感じても、色の濃さは塗り重ねることで調整が可能です!
まとめ 30代からはチークの入れ方で顔が変わる!
いかがでしたでしょうか。
30代から「チーク」は、血色よりも「骨格を整える」ために活用しましょう!
●頬骨が正面に張っている方は、その頬骨の半分面積に斜めにチークで影を入れるのがポイントです。
●頬骨が横に張っている方は、張り出した部分の頬骨を横方向に切るように影を入れ、かつその部分から頬下の段差に向かってグラデーションをつくるのがポイントです。
30歳を過ぎて、「頬骨が出てきた」と感じ始めたら、まずはチークの入れ方を見直してみてくださいね!
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